産後のかゆみはどうすればいい?!原因と対策

産後に体質の変化を感じることはよくありますが、これまで気にならなかったような「かゆみ」に悩まされる方もいらっしゃいます。
出産を終えてから6~8週を産褥期(さんじょくき)と呼び、この期間は体が妊娠前の体の状態に戻るまでの時期でもあります。
産褥期には手足のしびれや便秘などの症状から、性器にかゆみが出るなんて症状も発生します。しかし、かゆいのを我慢できずにかいてしまうと、肌が傷つき更にかゆくなる悪循環に陥ってしまいます。
ここでは、快適な生活を送るために、肌のかゆみから解放されるポイントをご紹介します。
産後の肌に起こりやすい「かゆみ」の原因
「かゆみ」といっても原因はさまざま。どうしてかゆみが起きてしまうのでしょうか。
ホルモンバランスの変化
産後は、妊娠中に多く分泌されていた女性ホルモンの“エストロゲン”が一気に減少するため、ホルモンバランスの均整が取りにくい状態になっています。
そんな状態の時に慣れない育児や睡眠不足など、育児からくるストレスが重なるため、輪をかけてホルモンバランスを乱してしまうからです。
ホルモンのバランスが乱れることで、正常な皮脂分泌が行われなくなり、肌が乾燥し、かゆみの原因となります。
肌のバリア機能の低下
産後の肌はバリア機能が低下しているため、ハウスダストやダニ、化粧品、紫外線などの刺激に弱く、湿疹・皮膚炎を発症しやすい状態です。また、もともとアレルギー体質や乾燥肌の方は、疲れやストレスで悪化する場合もあります。
外陰部のかゆみ
産後の女性は外陰部にトラブルを抱えることが多く、特に次のような原因でかゆみに悩まされることがあります。
悪露によるかぶれ
産褥期には悪露が1ヶ月ほど続きます。悪露(おろ)とは、胎盤のあった場所からの分泌物であったり、赤ちゃんを守っていた子宮内膜がはがれ落ちたものです。
会陰切開のキズ
経膣分娩で出産する際に、会陰切開をした人はそのキズが治る過程でかゆみが出ることも。かゆみは傷が治りかけている証拠とも言えますが、痒みが続く場合は注意が必要です。
カンジダ膣炎
膣内の常在菌であるカンジダ真菌というカビの一種が増えることによって起こる感染症です。
産後は、睡眠不足や体の急激な変化でストレスを感じたりと、免疫力や抵抗力が低下しがちになるためカンジダ膣炎になりやすい状態です。
おりものがポソポソした状態になり、外陰部や膣内に激しいかゆみを感じることがあります。
かゆみのケアや対処法
全てのかゆみに共通して大切なことは、掻かないこと。掻くことによる刺激で、かゆみを引き起こすヒスタミンがさらに分泌され、さらに症状が悪化するという悪循環になってしまいます。
しっかりとした食事にする
ホルモンバランスを整えるための対策としてまずは栄養バランスのよい食事の摂取を心がけをしましょう。
食事によってホルモンバランスを整え、皮膚トラブルの改善をサポートします。
リフレッシュをする
産後の環境の変化や育児では、思っている以上にストレスがかかっているもの。ストレスがかかる要因を最小限に抑えたり、運動や趣味など自分なりのストレス解消法を常に持っておくことが大切になります。
肌への刺激を減らす
肌に刺激にならない入浴・洗顔をこころがけましょう。例えば高温のお湯は肌を乾燥させ、かゆみを引き起こす原因の1つです。お風呂の温度は40℃くらいのぬるめにするのがポイントです。
また、体がかゆいとボディタオルなどでゴシゴシ洗いたくなりますが、肌が傷ついてかゆみが悪化してしまいますので気をつけたいですね。
かゆみが治るまでは、無添加の石鹸やボディーソープを使うと安心ですよ。
しっかり保湿する
お風呂上がりには肌をしっかり保湿してください。かゆみが気になる部分は特に念入りに保湿しましょう。
また、なるべく締めつけの少ない服装を心がけてください。血行が悪くなるとかゆみが増す事があるからです。
お出かけなどで、難しい場合は、下着や肌着をコットン素材のものにして、肌への負担を減らせるとよいですね。
患部を冷やす
かゆみを抑えるには、冷たいタオルなどで患部を冷やすと効果的です。かゆみが続く場合は、皮膚科の受診もご検討ください。
皮膚科を受診すると、かゆみに効果のある内服薬を処方してくれますが、母乳育児の場合は医師と相談して決めるようにしてくださいね。
生理用品をこまめに取り替える
悪露によるかぶれの場合には、かぶれにくい素材のナプキンやパッドを選び、こまめに取り替えます。汚れが気にならなくても、2~3時間ごとに交換するようにしましょう。
また、きつい下着を履いていると、歩く度に局部が擦れて傷がつき、雑菌が入って炎症を起こす可能性もあります。ですので、肌当たりのやさしいコットン100%の下着がおすすめです。
まとめ
いかがでしたでしょうか? 肌のかゆみを抑えるきっかけは日常のささいな事にあります。
まずは掻かない事を徹底して、かゆい場所は念入りな保湿を心がけることでかゆみは改善していきましょう。
ただし、熱があったりだるさが続く場合やかゆみが一向に収まらない場合は感染症の疑いがあります。
異常を感じたらまずは、病院を受診してください。かゆみが改善され、ストレスフリーな育児生活を送りたいですね。
高島桐乃
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